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WPC TOKYO 2006 レポ
そんなわけで今年もWPCの季節がやって参りました。
仕事が忙しい中、今年も代休消化も兼ねての参加ですって
昨年のレポ
と同じことを書いている気がしないでもないな。さて今年も場所は有明でホール数は……、
東の4と5だけ。狭っ。
縮小傾向とは聞いていたけど、ここまで規模が縮小されているとは。
スペースのサイズ=会社の成長具合なんて目安が以前はありましたが、これではそんなことも言ってられませんよ。
同時開催イベントの方が広いスペースなんて。PC産業は斜陽なんでしょうか。
受付周辺。平日と言うこともありスーツ姿ばかり。
フロアマップからも勢いの無さが伝わってきます。しょんぼり。
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マイクロソフトブース
今年は年末に新OSのVistaも控えているので、さぞかしVista一色なんだろうと思いましたが、
実際はOfficeと半々って印象でした。Vistaを触るついでにOfficeの新バージョンも触ってみましたけど、
ツールバーやメニューが一新されていて機能を覚えるのに時間が掛かりそうな感じでしたよ。
早速、Vistaの展示機に。かなりの台数が展示されていて、老若男女のバラエティに富んだ面々が実機を触っていました。
初めて新OSを触ってみましたが、何ともコメントし難い出来でした。何となく使い易そうにも見えるけど、
使い難そうにも見えます。速い気もするけど、遅い気もする。なんだこのOS。
ただCore2のT7200+メモリ2Gとなかなか贅沢なスペックでこんな感じだから、
ロープライスモデルのPCでは確実に重いという感想に落ち着くのではないでしょうか。
Windows Updateを試したら発売前にも関わらず5つも更新プログラムがありました。
よく見たらその更新プログラムは全て言語パックでしたとさ。
発売前にもパッチを出すとは何処ぞのエロゲメーカですか、とツッコミを入れるところでした(笑)。
下の写真はVista展示機の皆さん。パッと見で特徴の無いPCばっかりと嘆息。
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東芝ブース
WPC TOKYOでマイクロソフトに次いで大きいブース。
その割に見せたいものが絞られているので楽しかったです。HD DVDと地デジPCの二本立てでした。
HD DVDを搭載したQosmioのブース。東芝のノートって液晶の発色が良いという印象ですが、
こちらもかなり明るくて見易い感じがしました。
続いてPC搭載用のHD DVDドライブたち。
デスクトップからノート、トレイにスロットインと殆どのタイプを押さえている模様。
USBの外付けHD DVDドライブもありました。HD DVDの再生にUSBという規格がついていけるのか疑問も残りますけど、
選択肢が増えるのは良いことなので。
HD DVDを搭載したHDDレコーダ RD-A1。もう販売しているんですね。
続いて毎年恒例(笑)の燃料電池コーナ。直ぐにでも実用化みたいなノリで毎回展示されていますが、
販売されたという話は終ぞ聞かない謎の多い展示です。昨年も見たぞ、このカートリッジも。
見ていたら同じ事を説明員に詰め寄る一コマもあって、あー考えてることは同じなんだなと苦笑。
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Canonブース
個人的にコレと言って面白いものが無かったブースでした。良く言えば堅実なラインナップで、
悪く言えば面白味の無いラインナップといったところでしょうか。
そんな中で目に付いたのはPowerShot G7。
元々、PowerShot A20ユーザだったこともあるのでCanonの新カメラは何時だって気になります。
持った感触も悪くなく扱い安そうな印象だったので、
そろそろ買い替えようと思っているデジカメの選択肢の一つにしたいと思いました。
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ThinkPadブース Lenovoブース
IBMのThinkPadがLenovoに買収されてからと言うものの、羊頭狗肉な印象が拭えないThinkPadの展示が中心です。
そりゃ作り手が変わったと言うのに未だにIBMのロゴ入りってのはどうなのよ、と言いたくもなるわけで。
こっちはLenovoブランドのノートPC。余り他社と変わり映えしていません。
どことなくもっさりしてますね。
質実剛健を示していたロゴマーク。今はどうなんでしょう。
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PBJブース
こちらはOrigamiことUMPCの展示が中心。良く下調べをしていなかったのですが、
ブースの裏手にあった黒いモデルは新機種だった模様。うわ、大失敗。
既に販売を開始してから数ヶ月経過しているSmartCaddieのファーストモデル。
以前にも実機に触ったことはあるのですが、何回見てもこれなんてエアボード?って言いたくなる雰囲気です。
あとやっぱり画面の小ささが気になります。
せめて隣りに展示されていたくらいの液晶サイズが無いとなあ。
……これなんだろう? 新モデル?
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EPSONブース
こちらもマイクロソフトに次いで大きいブースです。
やはりエプソンと言えばプリンタと言うこともあり、プリンタ中心の展示になっていました。
そんな中で目に付いたのはフォトビューア P-5000。
エプソンはデジカメを作らない代わりにデジカメをサポートするビューアを作っているんですな。
一眼レフデジカメをターゲットにしつつも動画再生も出来るし80GBのHDDも入ってます。
それ以外の用途で使っても楽しいかも知れません。価格に見合う価値が見いだせれば面白い機械だと思います。
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BOSEブース
いつものBOSE感性工学じゃないですね(笑)。今回は本家本元BOSEのブースです。
BOSEと言えばスピーカと言うこともあり、音の再現力に力を注いでいました。
最近、流行りのiPod用サウンドシステム。元がmp3ファイルでもある程度の音質で聴けたりするんでしょうか。
続いてコンパクトなサイズで5.1chフルサラウンド再生が出来るCompanion 5。
試しに聴いてみましたが、サイズの割になかなかの臨場感があって良かったです。
問題は価格とこのデカいのをどうするかですね。
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NECブース
PCの雄、NECのブースです。富士通、ソニーが出展していないので大手PCメーカとしては唯一のブースになっています。
以前にも増して家電化を意識したPC群が目に付きました。
そんな中、異彩を放っていたのが携帯動画プレーヤのVoToL。
既に販売されてから半年が経過していますが、実機を見たのは今回が初めてです。
本当にシンプルな作りに仕上がっています。ただシンプル過ぎるせいか、
ボタンに何もマーキングされておらずどう操作して良いものやらと戸惑ってしまいました。
そして何故か展示されていたPLC関連の機器群。
PLCと言えば東芝の燃料電池と同じくらい長く展示され続けているものですが、
今回はNECの一角にひっそりと並んでおりました。
PLCで使用するPLCアダプタ。ルータに接続する場合はMASTERに、
それ以外の各端末に接続する場合はTERMINALに切り替える必要があります。
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日経BP社ブース
WPCを主催する日経BP社のブースです。同時開催のイベントを3つも横でやるくらいなら、
もっとWPC本体を盛り上げて欲しいもんです。
そして何時もと変わらぬ定期購読サービスの展示です。
幾つかの雑誌を冷やかしつつもそろそろ日経NETWORKの購読を再開しようか思案中。
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WILLCOMブース
WPCで唯一残ったキャリアですね。やはり目立っていたのはW-ZERO3シリーズでした。
W-ZERO3の新モデルW-ZERO3 [es]です。以前のW-ZERO3よりもコンパクトになり、
より携帯電話に近づいた感じがしますね。以前のモデルがPDAに電話を付けた感じでしたが、
これなら違和感も無く使えそうな気がします。
思ったよりも重くないですが、スライドキーボードのところが少しぐらぐらする感じがしました。
反応は少しもっさりしていた気がしないでもない。
こちらはW-ZERO3の周辺機器群です。殆どBluetoothベースみたい。
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NECビューテクノロジーブース
NECはNECでもNECビューテクノロジーでプロジェクタの展示が中心のブースです。
プロジェクタは余り興味の無い機器なので普通ならスルーするところでしたが、
幾何学歪み補正機能の紹介が面白かったので暫く眺めていました。
プロジェクタ=平面スクリーンだと思っていましたが、この機能でそんな制限も無くなったようです。
これなら部屋の隅でも歪みが無く表示が出来そうですね。
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Transcendブース
メモリでお馴染みなTranscendのブースです。やはりメモリを使用した機器の展示が中心でした。
第二のiPodを狙うべくポータブルオーディオが所狭しと並べられています。
ただあんまり他社のものと変わり映えがしませんね。
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KAIRENブース
サインはVGAでお馴染み?のKAIRENブースです。今回も色々と面白げな機器を陳列していました。
ブース自体が小さくても毎回面白い機器で楽しませてくれますね。
一番目立っていたのはWirelessVGAでした。
ケーブルを直接繋げることなくモニタ側に画面を転送する模様。
詳しい資料を見なかったのでよく判りませんが、動画等の転送量にも耐えられるんでしょうか。
続いてTechnote TN-A501。A5のノートに書いたものが内蔵のフラッシュメモリに保存される代物です。
3色のボールペンを認識出来たりペンタブ代わりに使用できたりと使い方によって色々と遊べそうですね。
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Pentelブース
KAIRENブースの隣りにあったPentelブースです。
こちらもTechnoteに似たairpenストレージノートを展示していました。
専用紙は特に必要もないですが、デジタルペンは必須となるそうで。
理由はそのペン先に発信部がありメモリユニットが赤外線と超音波でその位置を補足しているんだとか。
Technoteよりこっちの方が使い易そうな感じでした。
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バリューウェーブブース
携帯用電池を扱うバリューウェーブのブースです。
既に市販されているようで、今回はそのラインナップを見せる展示になっていました。
とにかく色んなコネクタでいっぱい。これだけあれだ対応していない機器は無さそうです。
モデルによってはノートPCでも使えるくらいの容量を持ったものもあるんだとか。
そろそろ一台、買ってこようと思います。
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ViPowerブース
TAIWANパビリオンにあったViPowerブースです。
ViPowerと言えばHDDドライブのケースとかしか印象に無かったわけですが、
iPod用のスピーカがあったり文字が光って浮き出るファンがあったりとなかなか面白いです。
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マイタックジャパンブース
ハンディナビを製造するマイタックジャパンのブースです。
堅牢ノートPCで有名だと思っていましたが、最近はこっちの方が有名なんですね。
縦長の方がP350で横長の方がC310。ナビとしてはC310の方がしっくり来るかな。
ハンドルにつけるマウントや豊富なオプション群。なかなか面白そうな機器です。
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GREEN HOUSEブース
いつの間にかメモリだけじゃなく多彩な機器を取り扱うようになったGREEN HOUSEのブースです。
看板下のレース仕様なミニクーパーが印象的でした。
Mac mini用のシステムコンポーネントです。2段目が外付けHDケース、3段目がUSBハブ付きアンプ内蔵スピーカ、
4段目はサブウーファーとなります。これだけ積み重ねるとG4 cubeを彷彿させるような外観に近づきますね。
アクリルのケースでもあれば完璧なんですが。
FMトランスミッタ内蔵のKANA GT。シガレットアダプタを繋げたままでも使えるので、
車載用オーディオとしても十分使えそうです。
ゼロハリ仕様のUSBフラッシュメモリ。ゼロハリバートンのスクリーンセーバや壁紙も付いているんだとか。
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物販ブース
目に付いたのはGENOとコジマ電機でしょうか。GENOは特価品で大賑わい。
コジマは賑わって居ながらも何故かアニメDVD(しかも売り残りっぽい)を大量に並べていて失笑を買っていたり、
何故か高級時計を扱う店があったりと相変わらずノンジャンルな物販ブースでした。
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総括
そんなわけで今回は最後まで辿り着いたレポでした。昨年は半分ぐらいでギブアップしたものですが今年は完走です。
良かった良かった、と言うよりもスペースがどう考えても小さすぎたんですよ。PCを扱う企業も殆ど参加していないし。
みんなPCを売る気が無いのかそれともこのイベントの魅力が薄れてきたのか。どちらかと言うと後者なんでしょうね。
直前にCEATECなんて巨大イベントがあったことも縮小の要因なのかも知れません。寂しいことですが。
この縮小傾向のイベントなら継続は望まないのですが、どうせ招待券が来ればのこのこ足を運ぶと思うので、
もう少し活気が戻ってくれば良いなあと思う次第です。
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